今月のコーヒー

12月はインドネシアのマンデリン「クリンチマウンテン」を紹介致します

苦味とコクの深い味わい

 インドネシアは東南アジア南部に位置し、赤道をはさみ東西5,110kmに及び大小1万8110もの島々から構成される共和国です。世界第4位のコーヒー生産国ですが、生産品種は病害虫に強く栽培が容易なロブスタ種が中心で、レギュラーコーヒーとして使用されるアラビカ種の生産は全体の約10%にしかすぎません。アラビカ種は主にスマトラ島、ジャワ島、スラウェシ島で生産されています。マンデリンはスマトラ島で栽培されているインドネシアを代表するアラビカ種のコーヒーのひとつです。

東西に広がるインドネシアの島々
        

 インドネシアのコーヒーは、18世紀頃にイエメンからジャワ島にアラビカ種のコーヒーが持ち込まれたのが始めといわれています。そしてコーヒーの栽培がインドネシア全土へと広まっていきましたが、20世紀の始めに大規模なサビ病(コーヒー栽培で最も恐れられている病気のひとつ)に襲われ、アラビカ種のコーヒーの木は壊滅的な被害を受けました。このことにより、多くの農園ではサビ病などの病害に強いロブスタ種に切り換えられました。このような事態の中で、辛うじて病害に耐え僅かながらに生き残ったアラビカ種をもとに、スマトラ島のマンデリン族が主導で栽培を奨めたものが、「マンデリン コーヒー」です。
 このマンデリン「クリンチマウンテン」は2014年に設立されたソロク・ラジュ組合によって生産されているマンデリンコーヒーです。この組合は若者を中心とした意欲的な23名から構成され、クリンチ山付近にある8ヶ所の栽培地域から非常に高い品質の完熟豆を買い付け、日本市場が求める高い品質管理に合わせ丁寧なハンドピックを行なうなど、インドネシア屈指のハイレベルを誇った組合です。
クリンチ山は、標高3805mのインドネシア、スマトラ島の最高峰の山で、「神々の住む山」と呼ばれ周辺一帯は国立公園となっています。2004年には世界遺産に登録されました。

マンデリンは、スマトラ式といわれる独特の精製方法が行なわれています。コーヒーの実をその日のうちに果肉を除去し、水につけた後に1日程度乾燥させ、まだ水分含有量高い状態で脱穀してから豆全体の水分含有量を整える乾燥を行ないます。この独特の精製法方によって、マンデリン独自の味わいが生まれると言われています。
精製とは、収穫したコーヒーの実から種子を取り出し生豆の状態にする行程のことです。

焙煎度合 : 中焙煎(やや強めのシティーロースト)(焙煎目減り 17.0%)
抽出方法 : ペーパードリップ方式
苦味とコクの深い味わいを楽しむ 
 
 クリンチマウンテン14g(メジャースプーン大盛り1杯)をやや粗挽きにして、約90℃のお湯で120cc抽出する。